国土交通省の委託業務で令和5年度からASPの原則利用が始まりました。
実際に使うと多くのことで削減が図られたとのことです。
具体的になにが削減できたのか、ASPを使うことでの変化をインタビューしました。
今までの移動時間の削減
過年度の検討資料をCDで何十枚も借りてきて、返却するといった往復から始まり、
打合せ簿や指示協議書・毎月の書類のやりとりも、重要度によっては直接持っていくというケースがありました。
発注者の事務所まで片道3時間もかけて行く案件の時は往復だけで6時間となり、その日は他の業務は何もできませんし、進みません。
今までの書類の往復の時間削減
郵送で書類を送る場合でも、「郵送⇒押印⇒返送」という基本的な流れがありましたが、修正回数によってはその往復の回数も増えます。
押印前の書類は事前にメールでのやりとりをしますが、それでも最後は郵送対応となり、
最短でも3日は必要となります。
今までのコスト面での削減
追跡可能な形で郵送しますが、返送の費用も考慮する必要があります。
持参する交通費よりは安いですが、提出回数次第で郵送費用も増えていきます。
また印刷による紙代や印刷代もバカにできません。
今までの書類管理作業や紛失リスクの削減
並行で動いている業務もありますので、送っている書類、送っていない書類の把握は大変です。
郵送後の書類の返信がない場合は、訪問打合せ時に今までの書類を念のため全て印刷して持参していました。
ただ先方からすると、同じ書類がいくつもあるので混乱してしまうということもあり、明確な解決方法はありませんでした。
また、大事な書類なので緊張感を持って管理する必要があり、リスクを常に感じています。
ASPを導入するメリットは大きいと思います。
借りて来ては返却していた大量の資料は、システム内のファイル管理や掲示板、メッセージでのやりとりで済みました。
回覧のための移動や、郵送業務は不要です。
橋梁点検の場合は実施計画の資料データも重くなるのですが、問題なくASP内でやりとりできました。
クラウド上での書類の回覧となるので、紛失リスクもありません。
また、並行している複数業務での書類管理も非常に効率的になりました。
書類の現在地が分かり易くなったことで、誰が書類を持っているのかが、システムを覗けば明確にわかります。提出の漏れ防止、次の段取りなどが分かり易くなります。
これらが、ASPを使う上で特に良い点だと感じています。
実は、私自身は紙で見るほうが間違いに気付きやすいので、印刷して紙で見る方が安心です(笑)。ただ、必要な書類だけ印刷すればよいですし、管理は非常にしやすいので、以前のやり方に戻ることは考えられません。