導入事例

オプション機能のフル活用(遠隔臨場+3次元データ共有)でよりスムーズに。

会社名 廣濱建設株式会社
ご担当者 監理技術者 佐々木薫様
発注機関 農林水産省 林野庁 近畿中国森林管理局
導入前の課題
臨場の際、発注者の移動時間等により双方に時間のロスが多かった。
解決方法
臨場の大半を遠隔臨場にて行うようにした。
効果
柔軟な時間設定・こまめな臨場が可能になると同時にタイムロスがなくなった。

現場臨場と遠隔臨場は、どのような使い分けをされていますか?

まだ工期途中ですが、5カ月で臨場は21回程度で、うち現場臨場が6回、遠隔臨場が15回です。
立会の重要度で現場臨場と遠隔臨場を使い分けています。

遠隔臨場で感じたメリットを教えてください。

3つあります。

①朝一の臨場開始時間が早くなりました。


現場臨場だと、発注者の方が事務所からここまで約30分。
朝一でしたくても9:30からとなります。
ですが、遠隔臨場であれば、9:00から開始できます。

つまり朝一の立会が前倒しできます。
臨場が早くなるだけで、できることが増えます。
自然が相手ですから雨が降りだす前に作業ができる時もありますしね。

ちなみに以前の現場では、発注者の事務所から片道2時間以上かかる現場もありました。
そうなると、朝一の臨場が11:00からとなりますし、発注者にとってもその臨場は1日がかりとなります。

現場臨場は最短夕方に行けますよ。という場合もあれば、臨場までに数日かかる場合もあります。
発注者の都合次第なので、早く来てもらえるかどうかは、「運」の要素がだいぶあります。

一方遠隔臨場は、発注者が官庁にいればできます。
当然、その分工事の段取りがスムーズになります。

②発注者の方に臨場の時間を待ってもらうこともできるようになりました。

床掘など、作業終了が読めない場合があります。
そのような時、遠隔臨場であれば、「臨場の準備が出来次第でいいですよ。作業が終わり次第遠隔臨場しましょう。」と言ってくださいます。
つまり、明確に時間を決めなくていいところですね。

具体的には、13:30からと仮に決めていたのですが、「今日は庁舎にいる時間内であれば大丈夫です。」とのことで、早めに作業が終わったので11:30から開始できました。

これが現場臨場であれば、作業終了時間次第で双方に時間のロスが発生します。

③現場サポートさんのiPadとネット回線の無償貸し出しで、発注者の方も喜んで利用していると思います。

以前発注者の方が大阪の本局への出張だったのですが、発注者はセキュリティ上パソコンの持ち出しができない代わりに、現場サポートさんからのiPadやネット環境の無償貸し出しを利用して、出張の合間に遠隔臨場に対応していただきました。
私たちは出張戻りを待たなくてもいいですし、とても便利でした。

遠隔臨場で臨場時間に変化はありましたか?


臨場の時間は短くなりました。
ですが、現場を見て確認を進める臨場の回数は増えました。

週1は遠隔臨場をしていますし、工種によっては週2でしているところもあります。
現場臨場の場合の負担を考えると、発注者も大変楽になると考えます。

また、遠隔臨場だと現場確認が容易にできるので、頻度が上がり、双方に安心感が増します。

今回の現場では、3次元データ共有機能も使われていますね?

測量を3次元でするようになったのと、せっかく3次元データを作っているのだから、発注者にも見てもらおう。というのが利用のきっかけです。
発注者からの反応は非常に良いです。

平面図を頭の中で3次元にできるかどうかは、経験で左右される部分もあります。
ですが、最初から3次元で見せることができれば、非常に分かり易いので理解してもらうまでのスピードが段違いです。
干渉する場所もわかりやすいですし、3次元データでなければ計測できない数値もありますしね。

話を戻して、遠隔臨場の課題はなんでしょうか?

やはり電波ですね。
幸いにも携帯の電波が辛うじて繋がる現場だったので遠隔臨場はできましたが、それでも床掘などで地中に入ると電波が弱くなる場合があります。
画質も悪くなるので、その度に発注者から指摘はありました。

不便さは感じましたが、それでも遠隔臨場をするメリットは先に述べたようにたくさんあります。
山間部の工事では電波が全く入らない場合も多く、遠隔臨場を断念する現場もたくさんあると思いますが、その電波の問題を少しでもクリアできるのであれば、遠隔臨場は非常に便利ですので、電波に左右されない遠隔臨場ができたら最高です。