導入事例

事前把握ができることで、効率的かつ的確な品質証明が可能になります。

会社名 岡本建設株式会社
ご担当者 執行役員 技術部長 永松 和彦 様
発注機関 国土交通省 九州地方整備局及び佐賀県工事
導入前の課題
品質証明をするにあたり、経緯・背景の確認に時間がかかっていた。
解決方法
ASPに登録し、事前に把握するようにした。
効果
品質証明の時間が短縮され、現場の負担も軽減




現場クラウドOneをどのように利用していますか?

現場クラウドOneを品質証明員として利用しています。
当社が落札した全ての現場のASPに参加して工事全般を見ています。
国交省の工事では基本的に私がメインで担当し、補助役を1名入れて2名体制をとっています。また、佐賀県発注の工事においても品質証明員を置いてASPを活用しています。
具体的には、各現場の施工計画書はもちろん確認しますが、現時点で現場の状況がどうなっているかも常に確認しています。協議や承諾事項等がその工事をするにあたって、きちんと遅滞なく提出されているか、書類の書き方も含めて確認しています。


ASPを使うメリットはなんでしょうか?


メリットは、現場の背景や経緯を理解したうえで、業務が遂行できるところです。
背景や経緯を踏まえた上で現場を把握していないと品質証明ができません。

ASPを利用していなければ、現場で初めて資料を見てヒアリングという流れになり、現場に入らないと始まりません。それを全ての現場で行うとなると、なかなか大変です。

また、現場によって環境は違いますから、例えば、W/C(水セメント比)が55%以下っていう基準があっても「54がいいのか、53や52がいいのか?」ということもそれぞれに意図や目的があって設定している場合があります。
私は、それを事前に理解してあげないとダメだと思っています。

では、各現場をいちいち止めて、ヒアリングの時間に1時間割くのか?というと、現場の段取りに影響を及ぼしてしまいますし、現場の方の負担が増えてしまいます。
私も現場に行って配合設計書からなにから現場に行って確認する必要があります。

一方、ASPを使うと、何のためにそれをしたのかなど、背景や経緯をASPで事前把握した上で素早く進めることができます。

何より、ASPがなくて困るのはその現場に行く時間です。
渋滞がひどい所は、行くだけで1時間半もかかります。往復の移動だけで3時間です。遠い現場を複数受注した際にはさらに大変です。
なので、できるだけASPで情報共有して工程上、影響を与えない品質証明確認の日程を確保するなどします。


他にメリットなどはありますか?

現場の報告負担の軽減になります。
もちろん最初に施工計画書を見ますけれど、設計変更で内容が変わることもあります。途中からどういったところが変更になったのか、どんな指示があったのか、という事をASPで把握ができていれば、現場からの報告はいりません。ASPに私が入っていないと、私に別途報告するとか、現場にとっては二度手間になります。
なので、ASPで私が確認できていれば、流れの中で気になる内容だけ確認すればいいだけの話です。


ASPで確認してアドバイスすることもありますか?

アドバイスもします。コンクリート打設も、ヒビ割れが発生するのは大分時間経過してからです。もし万が一ヒビが発生したとして、単純に現場に「ダメだ。」とは言えません。
現場も一生懸命しているのと意図を持った打設をしているので。「こういうケースはこうなるから、材料はこれだね。という自分たちのスキルアップのためにも、データを取っておきなさい。」などアドバイスしました。


請負金額(品質証明制度のない工事)に関わらず全ての現場で登録しているようですが、なぜですか?

品質向上のためです。もちろん現場からの要望もありますが、ASPで各現場が事前把握できるので、効率的な品質管理も可能になります。また、そのような体制が発注者からの評価にも繋がります。

最後にASPを使う中で気になっていることがあれば教えてください。

昨今の書類簡素化の流れの中で、書類の押印に関する考え方が事務所単位で異なるケースがあります。しかしながら、後から資料を確認した際に担当者が誰なのかが分かるメリットを考えると、押印は必要ではないかと思います。ただ、手間をかけない方法を考えるとASPを利用する選択肢が最善ではないかと思います。